地球一周は何キロ?4万Kmを巡る冒険史と令和の挑戦者たちを徹底追跡
人工衛星もGPSも存在しなかった古代ギリシャ時代、すでに地球の大きさを高い精度で導き出していた学者がいました。紀元前230年頃のアレクサンドリア図書館長を務めたエラトステネスです。
エラトステネスは、夏至の日の正午にシエネ(現在のアスワン)の深い井戸の底まで太陽光が届き、影が消えるという現象に着目しました。同日同時刻、約800km北に位置するアレクサンドリアで棒を立てると、地面との間に約7.2度(円周360度の約50分の1)の影ができることを突き止めます。「地球が球体であるならば、シエネとアレクサンドリアの距離は地球全周の50分の1に違いない」と推論した彼は、歩幅の計測記録から周囲を約25万スタディア(約4万kmから4万5,000km相当)と算出しました。
わずか数パーセントの誤差で現代の数値と合致するこの幾何学的アプローチは、人類の知性と好奇心が物理的な制約を乗り越えた最初の記念碑と言えます。この測定を皮切りに、大航海時代におけるマゼラン船団の世界周航、近代の冒険家たちによる極地探検へと「4万キロを自らの肉体で巡る熱情」が受け継がれていくことになります。
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