マイケル・ジャクソン肌の色「漂白説」の嘘と真実|白斑の医学的根拠と鼻の整形の正体
肌の色の変化と並んで議論の的となってきたのが、マイケルの鼻の整形手術です。白く変化していく肌とともに、年を追うごとに細く鋭利になっていった鼻筋は、世間から「白人の骨格に近づけようとしている」と誤解される一因となりました。しかし、その背景を深く掘り下げると、白人への同化願望などではなく、幼少期の家庭環境に起因する深い心の傷が浮かび上がってきます。
マイケルの実父であるジョセフ・ジャクソンは、息子たちをスターに育てるために極めて厳格かつ暴力的な指導を行っていました。その過酷な規律の中で、ジョセフは思春期を迎えたマイケルに対し、「その大きな豚のような鼻はどこから来たんだ」「お前は本当に醜い」と容赦のない言葉の暴力を日常的に浴びせ続けていました。繊細な感性を持っていた少年期のマイケルにとって、この言葉は一生消えない呪縛となり、自身の鼻に対する極度の嫌悪感と身体醜形への執着を生み出すことになります。
マイケルが初めて鼻の手術を受けた直接のきっかけは、1979年のダンス練習中に起きた転倒事故による鼻骨骨折でした。呼吸困難を改善するための再建手術でしたが、同時に長年コンプレックスだった鼻の形を修正したのです。しかし、幼少期に植え付けられたトラウマから精神的な満足を得ることは難しく、さらにステージ上の演出事故による頭皮の火傷治療なども重なり、修正を重ねるスパイラルへと陥っていきました。彼の外見の変化は、人種の否定ではなく、虐待が生み出した深い自己否定との壮絶な闘争だったと言えます。